e-春風塾では、プログラミング入門となる小学生向けクラスに加え、より高度な技術や知識を学ぶことが出来る中高生向けクラス「情報講座」を展開し、専門的かつ応用レベルの高いプログラミング活動にも力を入れています。実際に学んだ技術や知識を生かして自作のゲームを作成し、Unityroomと呼ばれるプラットフォームで発表したり、AtCorderというサイトでプログラミングの問題を解き、ランキング形式で実力を競ったりすることも。
教室に来ると自身のパソコンに向かいAatCorderの問題に取り組んだり、作成中のゲームのプログラミングに取り掛かったりします。それぞれが自身の作業に集中しており、まさにe-春風塾の理念にある「好きなことに熱中して取り組んでいる」といった印象を受けました。プログラムに問題が発生したり、難しい課題に直面したりした時には、「もしかしたらこうかも」という予測をもとに、率先して試しながら作業を進めていました。時には先生方から助言を受けることも。ただしそれも受動的に聞くだけでなく、自分はどう思うのか、どういうことをしたいのか、ということを具体的に言語化して先生に伝え、主体的に問題解決に向き合う姿勢が見られました。
そんな中、実際に情報講座に通っている、蘆田琉盛くん、岡拓海くんの二人にお話を聞くことが出来ました。二人とも自作のゲームをUnityroomで発表した経験があり、e-春風塾の中高生クラスにとってパイオニアのような存在なのだそう。今回はそのゲーム作成のプロセスについてのお話を中心に、二人のプログラミングに対する思いをお聞きしていきます。
蘆田琉盛くん
志摩中学校の中学3年生。
Unityroomでは弾幕ゲームである「赤い箱をよけ続けろ!」を発表。
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―プログラミングを始めたきっかけや、春風塾に通うことになったきっかけは何ですか?
昔からゲームが好きで、最初の頃はゲーマーになりたいと思っていました。小学校4年生くらいの時に、周りにもっとすごい人たちがいたので諦めてしまったんですが、それでもゲーム関係の仕事がしたいなぁと思っていたら、ゲームプログラマーという仕事を見つけました。その後小学校6年生の時に学校からパソコンが支給されていたので、それを使ってプログラミングをしていたんですけど、秋くらいに春風塾のことを知って通い始めました。
―昔からプログラミングやコンピューター関連のことに興味があったんですね。実際にプログラミングをやっていて、特に楽しいなと思うのはどんな時ですか?
自分が打ったプログラミングがちゃんと作動してくれるのも嬉しいんですけど、あまり起きてほしくないバグが起こった時に、そのバグを直せた時は達成感があります。バグの動き自体も面白いです。コードを見ただけでバグの原因が分かることもあるので、とてもやりがいがあります。プログラミングを書いていても全然疲れないし、もっとこうしたいなと思ったら自分で追加したりするのが楽しいので、ずっとプログラミングを続けていたいなと感じます。
―Unityroomで発表した「赤い箱をよけ続けろ!」というゲームを作った時の、大変だったことや楽しかったことなど、思い出を教えてください。
大変だったことは、箱が多くなると動作が重くなって全然進まなくなってしまったことと、箱に当たったらダメージを受ける形にしたかったのに、一回当たっただけで即死してしまったことです。一回当たったら少しだけHPが減るように設定するのが難しかったです。あとは、本来は箱が左側の壁にぶつかったら消えて得点が入るはずなんですけど、上下の壁にぶつかった時にも得点が入ってしまったこともありました。
良かったことは、レベル機能を追加して、特定のスコアを超えると箱の出てくる頻度が変わるようにしたことです。実際にデモプレイをやってみた時に、難しかったけど楽しくて。ゲームが完成した時に、とても満足出来ました。
―今は新しいゲームを作っているんですか?また、今後やってみたいことや学びたいことがあれば教えてください。
はい、今は2Dのアクションゲームを作っています。春風塾ではUnityを使って横に動いたりジャンプしたりする動作のプログラムを書いて、家ではキャラクターやステージの絵を自分でドット絵で描いています。もともとドット絵が苦手で、主人公が結局真っ黒な棒人間になってしまったんですけど(笑)。でも世界観が色の世界なので、黒一色の主人公をばーんと見せるようにしました。
今後は自分が塾でゲームを作るうえで学んだことを生かして、家でも別のゲームを作っていきたいと思っています。昔からゴールを目指していくアクションゲームが好きなので、探索をして鬼から逃げながら脱出を目指すようなパーティゲームとかを作れたら嬉しいなと思います。
岡 拓海くん
二丈中学校の中学3年生。
春風塾情報講座の最古参。
Unityroomで2Dアクションゲーム「プラットフォーム・ゲーム」を発表。
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―プログラミングを始めたきっかけや、春風塾に通うことになったきっかけは何ですか?
もともと小学校の授業でスクラッチというプログラミングのサイトで授業をしていて、中学校に上がってからもっと専門的なことをやってみたいと思って通い始めました。春風塾の存在は、もっと専門的なプログラミングが学びたい、というのを親に相談して、一緒に探していた時に見つけました。
―とても主体的な姿勢で取り組み始めたんですね。Unityroomに投稿するゲームを実際に作り始める時に、作るゲームの種類や内容はどうやって決めたんですか?
きっかけはYoutubeを見ている時に流れて来た広告を見て、こういうのが作れたら楽しいだろうなと思ったことです。あと、自分が投稿しているサイトに、同じようなゲームを作っている人がいたので、その人のゲームも参考にしながら作りました。
―実際に「プラットフォーム・ゲーム」を作った時にこだわったことや、大変だったことは何ですか?また、作り上げてみての感想も聞かせてください。
プレイヤーが飽きないように、できるだけ全てのステージで新しい設定を作って楽しめるようにこだわりました。難しかったことは、当たり判定やオブジェクトを操作するスクリプトを作る時に、時々エラーが出てしまったことです。その時は先生に相談して一緒に解決しました。プログラムをある程度書き進めた後にエラーに気付いたりすると、その後のものを全部書き直さないといけないので、「あぁ…」という気持ちになります(笑)。
最後まで作り切れた時は達成感があって、見てくれる人も思っているよりたくさんいて嬉しかったです。自分で実際にプレイしてみて、もっとこうしたほうが良いなという所も見つかったので、また似たようなゲームを作って挑戦してみたいなと思いました。
―向上心があって素晴らしいですね!では、今後の春風塾で学ぶ中で、作ってみたいものややってみたいことはありますか?
ゲームのプログラミングだけじゃなくて、AtCorderという問題を解くサイトで良い点数を取って、レートをあげてみたいです。AtCorderで必要になる技術はゲームプログラミングで使う技術とはちょっと違って、アルゴリズムとかをきちんと理解していないとできないものなので、まだまだ難しいけど、挑戦していきたいと思っています。今日も21時からAtCorderでコンテストがあるので、家に帰ってからやる予定です。
―ありがとうございました。お二人の今後の活躍に期待しています。頑張ってください!