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就職率100%!?高専の魅力一挙解説!

 皆さんは、近年高専の人気が高まっているのをご存知でしょうか?e-春風塾でも何度も記事に取り挙げてきた高専。なぜここまで激推ししているかというと…高専は非常に就職率が高く、中学校卒業後の進路選択の一つとして、とっても魅力的だからなんです!
 今回は、そんな高専の魅力を、学術的な根拠を踏まえながら、一挙に解説していこうと思います!

 高専の専門性が注目されていることの背景には、現在の日本の中学高校段階における教育が、受験準備に偏ってしまっているという現状があります。

 いわゆる「青年期」と呼ばれる高校生の時期には、職業・専門教育を通した成長・発達が重要だと言われています。しかし実際の高校では、高校受験や大学受験を目標とした教育が行われており、職業選択に直接的に生きるような技能の育成まで手が届いていません。もちろん普通の高校で受けられる教育や経験も、生徒の人生にとって重要な役割を持っています。しかし、就職してからも使えるような専門知識や技術を習得するのは、高校では難しいということです。

 これは長年指摘されてきた日本の教育の大きな課題です。千葉大学の住岡勇宥、木下龍は2025年の論文で、「日本の後期中等教育段階における教育が受験準備に偏重していることは否めない」と指摘した上で、「青年に職業・専門教育を通した成長・発達を保証することが青年期の教育機関が持つ教育的意義であると言える」と述べています。

 そこで注目されるのが高専。そもそも高専とは、中学校を卒業していることを入学資格とした、5年制の教育機関。高い専門性を持ったカリキュラムが用意されており、学校教育法によれば、「深く専門の学芸を教授し、職業に必要な能力を育成すること」を教育目標としています。この「職業に必要な能力」を鍛えられることこそが、高専の重要なポイントです。

 住岡、木下(2025)によると「各高専には機械・材料系、電気・電子系、情報系、建築系、化学・生物系、商船系学科等の専門学科が設置」されており、それぞれの分野に特化した教育を通して、職業選択に生かせる専門知識を身に着けることができます。

 このことからも分かる通り、高専はこと就職において圧倒的なアドバンテージを発揮します。実際、近年では卒業生の6割近くが就職の道に進んでいます。そして国立高等専門学校機構によれば、就職希望者の就職率は驚異のほぼ100%!文部科学省でも、高専は幅広い分野で活躍する人材を輩出しており、高い求人倍率を誇ると評価されています。

 若い頃から専門的な技術力を身に着けていることで企業の即戦力となることができるため、高専卒業生は企業にとっても、非常に需要にあふれた人材なのかもしれません。

 しかし職業・専門教育を受けると、今度は受験ではなく就職に偏った教育になってしまうのでは…?その心配は必要ありません!

 現在では、高専で学んだ知識をさらに深めるため、高専卒業後に進学を選択する生徒も増えています。卒業後に進んだ進路の割合は学校によってまちまちですが、4割近くが進学を選ぶ高専も。つまり高専は、就職だけでなく進学においても大きな成果をあげている教育機関なんです!

 住岡・木下(2025)でも、「職業・専門教育を通じた、進学準備にも就職準備にも偏らない教育は、いずれの進路を選択する青年にとっても将来を思い描く上で重要な意義を持つ」と述べられています。

 実際に私も、高専を卒業したe-春風塾の3名の講師の方に取材をした時、当時の学習が今の講師活動に存分に発揮されているように感じました。早い段階から物事に関心を持ち、それをとことん追求することは、自分の今後の可能性を広げることにも繋がります。それが将来、職業という形で直接的に役に立つと考えると、学習のモチベーションも上がるのではないでしょうか。興味のある人はぜひ、進路選択の一つとして考えてみてください!

【参考文献】
 住岡勇宥、木下龍(2025)「青年期の教育機関としての木更津工業高等専門学校の教育的意義に関する事例研究」、『日本産業技術教育学会誌』65(3):149-157
 「就職・進学データ資料」、国立高等専門学校機構、就職・進学データ資料 | 国立高等専門学校機構、[2025/12/15アクセス]
 「中央教育審議会 大学分科会 高等専門学校特別委員会(第4回)議事録・配付資料 [資料5]」、文部科学省、中央教育審議会 大学分科会 高等専門学校特別委員会(第4回)議事録・配付資料 [資料5]-文部科学省、[2025/12/15アクセス]

記事制作 ゆずか記者(保坂柚花 九州大学文学部3年)

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